林檎泥棒

林檎泥棒になりたかった

(他名義)ときめきメモリアルGirls'Side3     ルカルート感想

ネットに他名義で上げたもの

登場キャラクター、作品内容のネタバレを多く含みます。

ゲーム実況者コンビ琵琶湖ちゃぷちゃぷブラザーズのGS実況に言及しています。

 

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琵琶ちゃぷのGS実況を2、4、3と見てきて、3で遂にプレイしたのでその感想を書きます。

なお、乙女ゲームどころか大人になってからはほぼゲームをやったことがなかった者の感想です。

 

始めたきっかけは、琵琶ちゃぷの実況を見ていてコウがとても好きだったため、琵琶ちゃぷが他のルートに行ったら

自分でコウルートをプレイしてみようと思っていました。

ぬーすけ先輩が設楽先輩と出会い、コウ本命ルートはなくなったかな?と思い自分でプレイを始めました。

1周目はコウの好感度最大になるもパラメーター不足で告白はなくカレン&みよとの卒業式、

2周目で必要パラを満たしコウと結ばれることができました。告白1エンドです。

ぶっきらぼうなところがありながらも優しく思いやりの深いコウはとてもかっこよかったです。

しかし、桜井兄弟の謎はコウルートではあまり分かりませんでした。

桜井兄弟の謎が知りたいとルカルートをプレイし始めましたが、このときはルカにずぶずぶに落ちてしまうとは思いもよりませんでした。

 

多くの方がGS3で気になっているであろう桜井家の人間関係ですが、結論から言うと、

ルカとコウは従兄弟であり、ルカは元々北海道で両親と暮らしていました。

しかしルカの両親は事故で亡くなってしまい、小学校の頃ルカはコウの家に養子として引き取られます。

コウが5月生まれ、ルカが7月生まれのため、同じ年の兄弟となりました。

バンビがゲーム冒頭で過去を思い出すとき、ルカのことを「悲しそうな眼をしている男の子だった」と回想しているように、

幼い頃両親を失ったことはルカの中に悲しみや喪失感、自分という存在の希薄感と共にずっと残り続けているようです。

高校生になってバンビに出会うルカも、明るく振舞ったり冗談を多く言ったりしますが、

どこか憂いを帯びていて根無し草のような印象を受けます。

ルカはADVで自分が病気なんてしなければ両親が亡くなることもなかった、と言っていますが、

病気のルカを病院に連れて行く際か、お見舞いの行き帰りか、そのような状況で両親は事故にあって亡くなってしまい、

ルカは両親の死に対する自責の念にも駆られ続けているようです。

 

ルカはコウ一家に暖かく迎えられたようでした。

コウは自分の両親のことを「いつもルカを心配している親父とお袋」と言い、

コウの弟になった直後、小学校で質問攻めにされたりいじめられるルカをコウはヒーローとして助けてあげていたようです。

また、ルカが初めて自分の家族のことをバンビに打ち明ける3年目のクリスマスに、ルカは「俺の前の両親」という表現をします。

このような際、よく見られるのは「本当の両親」「実の両親」という言い方ではないでしょうか。

しかし、ルカはバンビと2人きりのときでさえ、「前の両親」と言います。

ルカはコウの両親を自分の「今の両親」と思っているようです。

反発したり心を閉ざしたりせず、今の両親、そしてコウと過ごしてきた時間もルカの中にきちんとあるのでしょう。

しかし、そうやって築いてきた時間の一方で、虚しさや自分の居場所を求める思いはルカの心を占めていたようです。

ルカは中学卒業のタイミングで家を出て、コウの父親の持ち物であるDinnerに1人で住もうとします。

コウにはルカが家を出ていく予感があったようで、「やっぱり」と発言しています。

ルカを心配したコウが付いていき、Dinnerでの2人暮らしが始まったようです。

 

ルカはゲーム冒頭でも協会の高い壁から飛び降りていたように、よく高い所に昇ったり飛び降りたりと危ない行動をします。

これは、スリルを楽しんだり、ヒーローのようにアクロバティックな遊びが好きなのではなく、

自分の抱える苦しさ、虚しさ、傷を危険な行動をすることで紛らわせていることがゲームの中で分かります。

イベントの1つに、ルカが屋上の塀に昇り、一周して周囲からお弁当のおかずをもらおうとする行動がありますが、

これもおかず目当てというよりルカが度々行う危険な行動の一つでしょう。

これを見たバンビは危険だから止めようとし、噂を聞きつけたコウは自分の身を危険にさらすルカに怒りを感じて

激怒した状態で屋上に怒鳴り込んできます。

ルカは後ほど自分の危険な行動に関して、そうしていないと「自分がばらばらになっちゃいそうなんだ」と言います。

常に抱え続けている苦しさがそうさせる行動なのでしょう。

また、これは憶測ですが、ルカは飛び降りたり屋上から誤って落ちてしまうことで

自分が大怪我をしたり最悪死んでしまってもいいと思っていたのではないでしょうか。

 

ルカは自分という存在を大切にすることがなかなかできていないようです。

1年目の冒頭に、ルカがバンビをDinnerに連れて行ってくれるイベントがあります。

そこで見られるルカの部屋には、ベッドと無雑作に脱ぎ捨てられた靴数足など、

必要最低限と言っていいか迷うくらいの物しかありません。

服はコウから常に借りているようなので無くても不思議ではありませんが(実際デートでコウの服を着てきます)、

掃除されている様子もなく、やはり自分の居場所として大切にされている部屋とは思いにくいです。

ルカの部屋だけを知っていた際には、Dinner自体が古びた建物であり、ルカとコウは生活費に苦労しているようなので

そのような部屋になるのはしょうがないと思っていましたが、コウの部屋を見ると違うことが驚くほどに分かります。

ADVでコウの部屋を見ることができますが、間取りや床などの無機質な質感はルカと同じものの、

そこにはソファー、服がかけられたハンガーラック、レコードが並べられた棚などがあり、

どれもコウのアンティークな趣味が出ていてコウがこだわりを持って揃えた部屋であることが分かります。

コウという人間の人柄や、生活がきちんとそこにあることが分かるのです。

セルフネグレクト……と言うと言葉が強すぎるかもしれませんが、ルカの自分という存在への無頓着さや虚しさがよくわかる表現でした。

 

そのようなルカですが、バンビと過ごす日々の中で彼は少しずつ変化を見せていきます。

デートの際、安心感のあるスキンシップや、愛情を確かめたりきちんと言葉に出す台詞が多いです。

中学の頃ルカは相当フラフラしていたようですが(あのルックスであれば相手には困らないでしょう)、

幼い頃から抱いていたバンビへの気持ちを再認識し、また、バンビが暖かい愛情を真剣に注いでくれる日々の中で、

ルカは少しずつ自分の傷を見つめ、自分や周りの人を大切にすることができるようになっていきます。

ルカは3年目のクリスマスパーティーの帰り、バイクでバンビを教会に連れて行ってくれます。

そこでバンビに前の両親のことを話し、前の母親がクリスチャンだったため教会に寄ったと話します。

ここでルカはいつも「石の塊が自分の中にある」、

でもバンビといると時間をかけてその塊を自分の中に溶かし、飲みこめるかもしれないと言います。

両親を失ったことを抱え続けているルカの話ですが、この表現がとてもいいなと思いました。

幼い頃から石の塊がずっとつっかえていたルカはとても苦しく、息をするのも大変だったと思います。

その石の塊は時間が経ち、また大切な恋人を持てたからといって消えるものではないでしょう。

しかし、自分の大切な人と愛し愛される日々を過ごし、傷ついた自分や悲しい経験を抱きしめてあげるようになることで、

石の塊を少しずつ受け入れていくことができるようになるかもしれません。

それぞれの方に寄るとは思いますが、プレイヤー側もいつか大切な人を亡くしたり大きな傷を受けることがある中で

(もしくはそのような傷を抱えて生きている中で)、自分が受けた傷との付き合い方はこれしかないのではないかと思いました。

 

そのような変化を遂げ、卒業式の日に教会に来てくれたルカは、「自分は幸せになってはいけないと思っていた」

と言いながら、しかし、バンビと過ごした日々の中で認識が変わっていったと言います。

そして、バンビが好きだということをしっかりと告げ、サクラソウを手渡してくれます。

GS3のモチーフになっているピンクの花はサクラソウで、「心に思い描く人のところに連れて行ってくれる」と作中で言われます。

幼い頃探していたサクラソウをしっかりと手に持って、ルカはバンビに自分の思いをきちんと告げてくれます。

プレイヤー側としてこの告白は本当にうれしかったです。

明るそうな笑顔や飄々とした態度の裏にずっと抱えている苦しさを隠し、自分のことを大切にできなかったルカが

バンビと過ごした日々の中で、自分を大切にできるようになり、2人の幸せのためにこうやって思いを伝えてくれている。

ただ恋愛をして結ばれるだけではなく、自分の行動や2人で過ごした時間が、ルカという人間の根本的な苦しみを癒し、

自分の好きな人が自分自身を大切にできるようになってくれた。

バンビと結ばれたルカは、きっともう屋上に上ったりすることも、自分の身を危険にさらすこともないでしょう。

好きな人の苦しみを少しでも癒し、自分と出会ったことでよい変化を見せてくれ、その結果2人が結ばれたエンドは本当に幸せでした。

ほとんどのキャラのエンドを見ていない状態で大変僭越ながら、これがGS3の醍醐味だ……!!と思ってしまいました。

思えば、ゲーム冒頭で教会に迷い込んだバンビに会ったのが、コウではなくルカだったのも今ならわかる気がします。

 

なお、私が通ったのはPVP(三角関係)ルートと呼ばれるもので、途中コウとルカがバンビを取り合いバチバチの三角関係になりました(ルカ一本でコウとはデートもしていなかったのでだいぶ驚きました)。

何度かの選択肢の末に、コウはバンビがルカを選んでいることを認め(「敗北宣言」と呼ばれるもの)、

「ルカを頼む」と言います。

自分の恋が破れたにも関わらず穏やかな笑顔で、ルカが何度も言うように本当にいいお兄ちゃんだと思いました。

また、ルカの事情を知っていながらルカの敗北宣言を受けていたとしたらちょっと耐えられなかったかもしれない……と思いました。

 

以上が、GS3でルカにズブズブになってしまった人間のルカルート感想です。

5000字も書いています。すみません!

個人の恋愛観など出ていてキモ部分もあったと思いますが、ここまで読んでくださりありがとうございました。

やっとルカへの思いを文章にできたので、次は琵琶ちゃぷを見ながら設楽をやろうかな~と思いますが、

ルカが愛おしすぎて他の男に行けるかは謎です。

ちなみに玉緒は一見頼れる先輩なのにキュートやお姉系が好きな甘えたがりで蛙化してしまいました……笑

ごめん玉緒……

琵琶ちゃぷはぬーすけ先輩が設楽をロックオンしたので桜井兄弟ルートは行かなそうだな~と思っていますが、

桜井家の事情は気になると思うのでいつか知ってくれたらなと思っています。

 

以上です!ありがとうございました。

銀河鉄道の夜

人生にはいろいろな悲しみがあって、今日の私の悲しみは大好きな友達に私の病気についていろいろと言われたことだった。

今の私の状態、回復する方法、私に必要なことなど。まるで主治医かのように。指導する立場かのように。

それを話されている間、私は遠くを見て内容をできるだけ頭に入れないようにして機械的に相槌を打っていた。

やめてほしいときにやめてというのは難しい。

それはあなたが口を出すことではない、私はあなたに指示をしてほしくてこの話をしたのではなく、お互いの近況報告としてこの話をしたのだ。何か病を患っていたり不調を抱えている人に、専門家ではない人間が自分の体験談でアドバイスをしたり意見をぶつけるのはとても危険だと。

遮って言えたらよかったし、今からLINEで言っても遅くない。

でも、好きな友達だからそれを丁寧に伝える方法やその上で友人でいたいことをうまく伝えること、相手の反応を思うと私の気力と勇気はそれに耐えられなかった。

そこまでの友達だったらこれで縁を切っていたと思うが、わりと大事な友達だった。

かと言ってこれを飲み込んで今後も過ごせるかわからない。

 

好きな実況者が歌う銀河鉄道の夜を聴いて帰った。

心を少しまろやかにしてくれた。

菜々家のお弁当

数日前に初めて菜々家のお弁当を食べた。

 

私にとって自炊はセルフケアの意味合いが強く、

かなり生活に余裕があるときしかできないので

この半年以上ずっと買ったものを食べたり外食したりしている。

 

併せて外に出るエネルギーを失っているので、

金銭的に余裕もないがデリバリーにかなりお世話になっている。

 

近くのスーパーの総菜にも飽き、コンビニの味にも飽き、

家に届く範囲のデリバリーの食事にも飽きて楽しみの無い食生活を送る日々の中、

数日前にふと菜々家のお弁当を頼んでみた。

 

銀ひらすの西京弁当と男爵コロッケ、豚汁。

いつものように届いたものをときめきも感じないまま食べようとした私は、

袋から取り出して蓋を開けたら現れたお弁当にはっとしたかすかな驚きを感じた。

そこにはしばらく出会っていなかった素朴さと親切さ、あたたかさがあり、

私はとても自然に手をあわせて「いただきます」をしていた。

こんな毎日を許されているような、優しくておいしい食事だった。

 

あなたを忘れてしまいそう

日記のように使ったり、大切なことを書きつけているノートを開いてみたら、

少し前の私が見た夢をまだ眠い中書きつけていた。

夢日記のようなことはしたことがないので、

夢を記録したのは人生で初めてかもしれない。

 

「起きがけに『バナナフィッシュ』のアッシュが、アメリカの平野を走る電車の上でアコースティックギターを引きながら英二を思い、「あなたを忘れてしまいそう」と歌っている夢を見た。

英二は離れた車両のまどから顔を出してぼうっとしている。

アッシュの歌声は風に流されていく。」

 

誤字があったり、「まど」を漢字で書けなかったり

かなり眠い中、忘れてしまわないように急いで書いたらしい。

 

アニメ『BANANA FISH』を初めて観た20代前半のころは、なぜアッシュが

空を飛び越えて見せただけの英二にあんなに魅かれたのかよくわからなかったが、

今ならアッシュの見た景色の美しさがよくわかる。

 

夜の暗さに飲み込まれそうになる

数日前まではただ寒くなっただけだったが、

一昨日くらいから秋晴れの空気の中に秋の匂いが混じりやっと秋が来たことが実感される。

通りを挟んだ家に大きな金木犀の木があり、

道路を越えて香りが私の家まで届く。

夜は車通りも少なく、目に見えるものも少ないからか

この暗さの中で金木犀の香りが濃く感じられる。

1週間ぶりくらいに部屋から出れて外出した帰りにバスに乗っていたら赤ちゃんを乗せた大きめのベビーカーを押した女性が乗ってきた。

杖をついている老人なども多く、優先席周りは混み合っていて女性は入り口近くのスペースにベビーカーを収めたが、運転手が「お母さん中に入って」「えー、どうしようかな」などとマイクを通して決して優しくはない言葉をかける。周りの乗客も手伝って窓際の車椅子固定用のベルトでベビーカーを固定した。女性も他の乗客も少しほっとしてバスに揺られていると、赤ちゃんは赤く光る降車ボタンやすれ違った救急車に興味津々の様子だ。

区役所前のバス停で2人は他の乗客と一緒に降りていった。降りるとき赤ちゃんは私と私の前に座っていた高齢の女性にそれぞれ手を振ってくれて、私もそれに応えた。

自分に向かって振られる小さな柔らかそうな手が愛らしく、きらきらした目と金色の細い髪の毛が綺麗だった。

ご飯は新米です

日曜日から仕事に行けておらず、家の外にもほぼ出ていない。

昨日郵便局と銀行にいかなければならず、午後に外に出たのみだ。

そのときは久しぶりの外が気持ちよくて、

涼しくなった空気と風が心地よかった。

夏が終わったというよりも秋が来た、と思うが、

秋の匂いが今年はまだしない。

昨日休みの連絡を入れた時点で上司には呆れたようなため息をつかれて、

今日は行けると思ったが行けなかった。

朝起きないといけない時間に体が動かない。

何日も続けて休んでいるから、もう具合が悪いというより

会社に行くのが怖くなっているというありきたりな状態だ。

もうどうでもいいや、と思うけど今の仕事に替えられる仕事はないし、

私の仕事を代わりにやってくれる人もいないので出勤すればもう期限が過ぎたのか迫っているのか分からない仕事達が机の上で山になっている。

頑張って仕事に行くしかないのだ。

誰か友達と少しでいいから話して明るい気持ちになりたい。

誰かに向けて言葉を発したくて文通のサービスを探してみた。

本当はこのブログがどこかの誰かへの言葉を発する場所になればと思って始めたのだが。

 

夜食べた弁当の蓋に、「ご飯は新米です☆」と書かれていた。

旬の食べ物や初物への喜び、そのおいしさ、

そういったものへの意識など全く忘れていてしまったなと思った。

明日は頑張って職場に行き、でもほとんど研修なので仕事は進まず、

ただ仕事終わりに友人と沖縄料理を食べるので久しぶりに仲のいい人と話せて嬉しい日になるだろう。